現場監督として3ヵ月過ごしてきた皆さんへ

今回は4月の入社から3ヵ月経ち、試用期間が終わった現場監督の方々に

今までちゃんと出来ていたか確認していただきたいのと、

これからどうやっていけばいいのかということを書いていきたいと思います。

私もまだまだ若手の部類ですので偉そうなことは言えませんが、

共感していただいたり、参考にしていただけたらと思っております。

現場で取り組むべきこと (これからでも大丈夫です)

今年はコロナの影響で、例年通り社内研修が行られなかったり、規模を縮小して研修を

受けた方もいらっしゃると思います。

「こういう状況だから現場に配属されてからあれこれ学んでくれ」という思いで送りだされて、

不安いっぱいの方もいたと思われます。

正直、現場で行われていることは学校で習うことはなく、インターンや工事現場に携わったことの

ある人でなければ、初めてのことが大半だと思います。

その中で取り組むべきこととして、

「わからないことはすぐに聞くこと」が大切です。

そんなこと当たり前じゃんと思うかもしれませんが、現場はバタバタしていますし、

「今聞いていいのかな?」とその機会を逃していませんか?

現場で行われていることは業者さんが現地に来て事前に打ち合わせを行い、

じゃあこれで進めていきましょうと方針を事前に決めて作業に取り掛かってもらっています。

なので、職人さんや皆さんの上司の方々はどういった方針でどういった作業が行われるか

理解しています。

これはどういったことを意味するかというと、

「知っていて当たり前」と作業している人は思っているということです。

なので皆さんが自発的に聞いてこない限りは教えてくれないのです。

もちろん皆さんの上司の方は教えてくれるかもしれませんが、

自発的に言わない限り教えてくれない人もいますので、

なるべく自発的に聞いたほうがいいですね。

工事は日々新しいことが現場で行われたり、同じ作業を継続的に行うことがありますが、

その作業が開始された当日に聞くことが一番大事で、

「聞く最大のチャンス」が作業開始の当日なのです。

なぜなら、現場作業では周知会というものがあります。

周知会とは?

周知会とは、新しい作業が現場で行われる際に職人さんと現場監督が作業開始前に集まり、

作業の中で危険な作業や災害が起きる原因を周知する会です。

これを行うことで現場で作業を行うときに、

「あ、これは周知会でやった災害が起きやすい作業だ」などと作業の前に一度立ち止まり、

同種の災害やヒューマンエラー災害の防止を図る取り組みです。

周知会では作業内容と作業の流れを確認できますので、

いい資料だと絵が入っていて作業のイメージがつきやすいですが、

それでもわからないことも多いので、資料を基に作業の流れを確認しながら、

質問できるといいと思います。

初日に聞いておかないと進んだところまでの内容を理解できないまま工事が

進んでしまいます。

工事写真を撮らなければいけない箇所も見逃してしまう恐れがありますので、

こうなってしまうと現場監督としてはまずいですよね。

今、試用期間が終わって現場に慣れてきたところだと思います。

これからの現場でこれは取り組んでほしいということを私の経験談もありますが、

次の項目で書いていきたいと思います。

・今からでも取り組んでほしいことの具体例

  • わからないことがあったらすぐ聞く!
  • メモを取ること!
  • 資材や資材が何に使われるか知ること!
  • ものの大きさ・重さを知ること!
  • 工事がどこまで進んでいるか、確認すること!

1つずつ解説していきます。

・わからないことがあったらすぐ聞く!

先ほども言いましたが、現場は日々新しいことが増えていきます。

わからないことはすぐ聞かないと、

作業が進んでしまって聞く機会を失ってしまう可能性があります。

なので、なるべく早く聞くことが大切です。

でも先輩が忙しそうであったら、メモに書いておいて現場が閉所してから

聞くのがいいと思います。

(すぐ聞くことも大切ですが先輩への気遣いも忘れないようにしてください)

・メモを取ること!

社会人になった方であれば、まずメモを取ることが仕事を覚える近道ではないでしょうか?

しかし私の中でメモを取ることは他の意味も考えています。

それは「先輩への敬意とアピール」です。

これはどういう意味かというと、「先輩の話をしっかりと聞いてますよ」と行動で敬意を

表し、先輩から見ると「あ、しっかり覚えようとしているな」と思われるアピールになります。

「メモを取らなくても覚えられるよー」という方もいると思いますが、

一種のパフォーマンスとして考えるのはいかがでしょうか?

先輩の教えようとするモチベーションにもなってきます。

材料や資材が何に使われるか知ること!

工事の中であらゆる職種の作業があり、使う材料・資材は異なってきます。

職種ごとに使用材料を確認するには施工計画書の中の使用材料を見るのが一番早いですし、

その施工計画書と同じ材料が使用されているか現場で確認しないといけません。

これは材料検収といって現場に入ってきた材料を確認し写真に収める行為です。

材料検収を行わないと、設計やお客さん(施主さん)が本当にその資材でやったのか確認できなく

なってしまいます。(これをやると後々大変です)

施工計画書に作業手順も書いてあり、どこで材料を使用するかを丁寧な施工計画書には

記していますので、作業の流れと材料を確認するには施工計画書を見るのが一番

手っ取り早いと思います。

ものの大きさ・重さを知ること!

現場にある材料や資材等は、もちろん注文してサイズを決めるものもありますが、

真物と呼ばれる定尺のものもあります。

例えば、ベニヤの真物といえば909mm×1818mmのものを指します。

必要になれば材料屋さんに「ベニヤの真物を一枚ください」といえば909mm×1818mmの

ベニヤに現場に届きます。定尺のものに限らず、ものの大きさを把握しておくことで

材料を頼む際に調整ができるようになります。

それと材料や資材の重さをことで作業方法や危険性を知ることもできます。

例えばクレーンを使用して揚重作業を行う際も資材の重さをわかっていないと、

揚重する資材が定格荷重を超えないかはわからないですよね。

また内装作業などで職人さんが石膏ボードを壁に立てかけて作業してますが、

もし倒れてきた場合支えられると思いますか?

厚さにもよりますが、1枚11キロ~15キロくらいになります。もし10枚の束が倒れてきたら

支えられる気がしないですよね。ぺしゃんこにされます。

資材の大きさや重さを把握しておくことで、作業の計画をスムーズに立てることが

出来ますし、現場での危険性を知ることが出来ますので、気になる資材の大きさや重さを

知ることは大事だと思います。

工事がどこまで進んでいるか、確認すること!

工事は工程表を基に施工を進めています。

現場にいる職人さんやこれから乗り込んで作業を行う業者さんは工程表通りに作業を進めようと

努力しています。

なので、若手の皆さんは工程表を現場に持って行って今日はここまで終わったと確認することで

今後どんな作業行われるのか把握することが出来ます。

新しい工種が入ってくると周知会の準備であったり、写真管理は何をしたらいいのか?などと

予習もできますし、心の準備ができるようになります。

工程管理と品質管理は現場監督の仕事で重要になりますので、

現場で工程表をみて確認しているだけで「こ、こいつ 、次のことも考えてやがる」となります。

工程表見てもぱっぱらぱーなら(私もそうでしたが)工程表の内容を先輩に聞くといいですね。

その作業の施工計画書はこれだよと教えてくれることもありますので試してください。

おわりに

現場監督として働いてきたこれまでで良い先輩に教えられた方や、

全然教えてもらえなかったという方もいると思います。

偏見かもしれませんが現場で働く人は変わった人が多いです。

ただ一見変な人でも話してみたらフランクに話してくれる方もいますので、話しかけるという自発的行為を

行ってみてはいかがでしょうか?わからないことを自分の中だけで解決しようとしてもしきれないですし、

わからないことは今のうちしか聞けなくなっていきます。最初の現場が終わって、次の現場に行ったときに

「前の現場でやってるからできるよね?」といわれることもあります。

その時にちゃんとできるかは、今のうちから取り組めることをしっかり行っていった結果になります。

私自身、先輩にあまり教われず「標準仕様書」と「写真の撮り方」の本を渡されてほっとかれたので

本を見ながら写真を撮っていました。

先輩と歳が離れすぎていたのと現場が忙しかったので先輩は図面に集中していたので現場に

あまり出てきてくれませんでした。

その中でどうやったら仕事が覚えられるかと自分なりに考えて職人さんに聞いたり、事務所にいる

先輩に聞いて解決したりしていたので、自分自身がばたばたしていたかもしれません。

施工計画書の存在も入ってすぐではなく半年くらいたってから教えられたくらいですし、、、

みなさんには同じ経験をしてほしくないのと、今後の建設業界はITを多く取り入れていく時代に

入っています。なので基本的なことをできないと最新技術を扱うことは中々難しいですよね?

人手不足といわれている建設業界のなかでうまくやっていくことが出来るのかはみなさん次第ですが、

今回話させてもらったことを工事現場でできるようになれば基礎的なことは習得できますし、

今後みなさんに後輩ができたときに、まずこれをやっておけば大丈夫と教えることもできます。

もちろんほかの業務もありますが、その業務をやるだけでは機械的になってしまいますので、

能動的に動くことを意識して仕事をすることをおススメします。

自分のステップアップにつながります。

長々と書きましたが、工事現場で働くことはきついことが多いです。

現場で働く人たちの気持ちは重々わかります。ただその中でどう自分なりに動くかというのを

少しでも手助けできればと思いました。

参考になれば幸いです。

記事を読んでいただきありがとうございました。

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