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お疲れ様です!白熊監督です!
最近は工事現場でも多くのDX化が進んでいます。世の中はどんどん導入したい欲が増えています。
しかし、現場にいる人たちにとっては「また仕事が増える」「また新しいソフトか」と思っており、
やる人がやればいいじゃん。と思っているかもしれません。が!
この記事を読んでいる方はそんなことないと思っています!
他の監督(他人任せ)とは一線を引きたい「未来に1歩進んだ現場監督」になりませんか?
「未来に1歩進んだ現場監督」になることで他の監督とは頭ひとつ出ることができますし、
「会社の人の目に留まる」人材になることは間違いないです。
そこで、 「未来に必須だが講習が少ないツール」 と
「会社任せにしないための現実的な導入・学習プロセス」 を現役監督目線で解説します。 長くなってしまいますので、3記事に分けて1つずつのツールを解説していきます!目次
なぜ「講習がされにくい」のか?
新しいことを学びたいが会社ではなかなか講習をやってくれないこともあります。
また会社さんも導入にも少し億劫になってしまっている部分もあると思います。
理由としては以下が挙げられます。
- 理由1:ツール自体が高価で専門的すぎる(例:BIMソフト)
- 理由2:従来の業務と違いすぎて、教えられる人がいない(例:AI・データ分析)
- 理由3:まだ「一部のゼネコンのもの」だと思われている
うちにはまだと導入を考えている会社さんもあると思います。
良さを伝える社員がいれば、大きな後押しになるのではないのでしょうか。
ここからは未来には必須になってくるITツールを紹介していきます。
未来のIT現場監督に必須のツール3選
① BIM/CIM(設計・施工・管理の3D連携)
BIMは最近よく聞くツールになったきたと思いますが、3Dを作成することしなくても良いです。
② ICT建機・点群データ(自動化・デジタル測量)
「杭ナビ」の上位互換として、マシンコントロールやレーザースキャナーの価値を解説。
③ (安全管理・工程最適化)
「身近な画像認識による安全管理」などの事例を紹介。
ここからは一つ一つの導入ステップを解説していきます。
現実的な「BIM/CIM」学習ステップ (他のツールは別の記事です!)
ステップ1:「ビューワー(Viewer)」から入る(無料)
BIM/CIMの最大の誤解は「全員がモデリング(作成)できなければならない」という点です。
実際は、 9割の人は「閲覧」できれば十分 です。
- やること:
- 無料ビューワーソフトを入手する:
- Autodesk Viewer: Webブラウザで動くためインストール不要。最も手軽です。
- Navisworks Freedom: 建設業界でよく使われる閲覧ソフトの無料版。
- Trimble Connect (Free Plan): これも強力なWebベースのビューワーです。
- これらのソフトは「作成・編集」はできませんが、「3Dモデルの閲覧」「情報の確認」「計測」など、BIM/CIMの恩恵の多くを体験できます。
- 会社への言い訳:「 高価なソフトは不要です。まず、この無料ツールで『見る』ことから始めませんか?」
- 無料ビューワーソフトを入手する:
入門としてはBIMモデルを見るだけでも十分です!
まずモデルを見ることを目的として無料ソフトをダウンロードしてみましょう。
ステップ2:「サンプルデータ」を手に入れる(無料)
学ぶための「教材(3Dモデル)」が必要です。自分でゼロから作るのは(まだ)無理なので、
プロが作った優れたサンプルを使いましょう。
- やること:
- CIMのサンプルデータ: 国土交通省(MLIT)は、CIMのサンプルデータを公開しています。「国交省 CIM サンプルデータ」などで検索すると、橋梁やトンネルのデータ(IFC形式など)が見つかります。(「技術調査」:国土交通省サイト)
- BIMのサンプルデータ: Autodeskなどが「Revit サンプルプロジェクト」を公開しています。
- PLATEAU(プラトー): これは最強のCIM教材です。国土交通省が進める、日本全国の3D都市モデルのオープンデータです。
自分の街のリアルな3Dデータをダウンロードし、ステップ1のビューワーで開いてみましょう。
これこそがBIM/CIMの第一歩です。
サンプルデータでも十分にどんなことがモデル化されているのかわかるので楽しいです!
ステップ3:「見る・触る」を徹底的に体験する
手に入れたサンプルデータを、ステップ1のビューワーで開き、遊び倒します。
- やること(ビューワーの基本操作):
- ウォークスルー/オービット: モデルの中を歩き回ったり、外からぐるぐる回して見る。
- オブジェクト選択とプロパティ確認: 3Dモデルの「柱」や「壁」、「地層」をクリックします。
- これがBIM/CIMの核心です。
- ただの「3Dの絵」ではなく、「材質:コンクリート、強度:24N/mm2、数量:10m3」といった**「情報」が紐づいていることを確認します。
- 断面カット: モデルを好きな位置でスライス(切断)し、普段見えない内部構造を見ます。
- 計測: 2点間の距離や面積を測ります。
3Dで見るだけではなく、一つ一つのパーツに情報があり、そちらも確認してみてください!
ステップ4:「体験版」でモデリングに挑戦する(期間限定・無料)
閲覧に慣れたら、「作る」側も少しだけ体験します。
ここで初めて「高価なソフト」を使いますが、無料体験版で十分です。
- やること:
- BIM/CIMソフトの30日間無料体験版をインストールする:
- 建築(BIM)なら: Autodesk Revit (レビット)
- 土木(CIM)なら: Autodesk Civil 3D (シビルスリーディー)
- 目標を「超・低く」設定する:
- NG例:「ダムを設計する」
- OK例:「チュートリアル動画を見ながら、簡単な道路を1本引いてみる」「サンプルモデルの壁を1枚動かしてみる」「簡単なボックスカルバート(箱型構造物)を1個作ってみる」
- YouTubeを活用する: 「Revit 使い方 初心者」「Civil 3D チュートリアル」などで検索すれば、基本的な操作動画が無数に見つかります。
- BIM/CIMソフトの30日間無料体験版をインストールする:
ステップ5:「連携」を体験する(BIM/CIMの真髄)
BIM/CIMは「3D連携」が重要です。
作成した(あるいはダウンロードした)データを、別のツールでどう使えるか試します。
- やること:
- ステップ4で(もし)作成した簡単なモデルを、「IFC形式」でエクスポート(書き出し)します。
- それを、ステップ1で使った「無料ビューワー」で開いてみます。
- 「作成ソフト」と「閲覧ソフト」が違っても、データが(ある程度)正しく表示されること。これが「連携(=相互運用性)」の基礎です。
これらのステップは、高額なセミナーや機材を一切必要とせず、
あなたのPC一つで今日からでも始められます。
この「スモールスタート」こそが、大きな変革をためらう組織に対する最も現実的なアプローチです。
試しに検索してみるだけでも良いです!
是非、「未来に1歩進んだ現場監督」への道を目指してみてはいかがでしょうか!






