
お疲れ様です!白熊監督です!
「コンクリート管理」は現場監督にとって腕の見せ所であると同時に、
やり直しがきかない最もプレッシャーのかかる作業のですよね。
これだけ意識すればコンクリート打設がスムーズにいき、コンクリートを高品質にしてくれる
ルールを5紹介しています。
正直、これだけやっておけば失敗することは基本的には無いです。
ただ失敗をして学ぶこともありますので、最初は自分が思うように計画をしてみるのも良いでしょう!
この記事では失敗談も載せていますので、そういったところは反面教師にしていただけたらと思います。
目次
ルール①.【段取り編】打設の勝敗は「前日の夕方」までに決まる!

ここで全てが決まると言っても過言ではないくらここが重要です。
前日までに終わらせておく項目を整理しましょう。
1.生コンの手配の確認 : ちゃんと手配されているかは確認しましょう。手配通りの◯台回りかを確認。
2.ポンプ車・生コン車の配置確認 : 当日配置できるか現場を確認。計画書に反映しましょう。前日の夕方区画。
3.電源・水の確認 : バイブの電源の確保(専用)、洗い水をどこからもってくるか確認。
4.ゴミの確認:コンクリートにゴミを混入させないために確認しましょう。木クズなどはハイウォッシャー
5.打込みものの確認:アンカーボルト、防水版、金物(ALC下地)などの設置・固定を確認。
6.かぶりの確認 : 型枠と鉄筋のかぶりを確認。スペーサーの追加などをする。
7.打ち継ぎ部の確認 : 前回打ったところの脆弱部の撤去、新たなところの打ち継ぎ目地の確認。
少し簡略的に書きましたが、この項目のをチェックリストとして活用してください。
チェック項目は多いですが、当日バタバタしながらコンクリート打設を行うよリは100倍マシです!
当日いろいろ言われるとイライラしてまともなコンクリートは打てません!
ルール② 打設順序は必ず守らせましょう!【打設編1】

打つ前に打設周知会を行いますが、そこで最初に決めた打設順序は必ず守らせるようにしましょう。
自分で決めた順序を周知会時にこうした方がいいとかがあればその場で意見を言って、
打設中に「やっぱりこっち」とやってしまうとジャンカやコールドジョイントの原因となってしまいます。
ポンプ屋さんなどは特に早く帰りたがるので、スピードよりも品質を考えて打設しましょう!
【失敗談】
RC造の柱を上げるときに、打設がかなりスムーズに進んだので柱の2回目を入れてしまえと
思って柱にコンクリートを入れた後に1回目のコンクリートがまだ柔らかく
柱の型枠がパンクしてしまったことがあります。
バケツですくって型枠を再度建ててもらったときは申し訳ない気持ちで
いっぱいになりました。。。
打設順番通り上げるのはいいのですが早く戻りすぎても失敗につながるので
コンクリートというものを理解していなかったと反省しました。
ルール③ ベテラン職人に「NO」と言おう!【打設編2】

前のルールにつながるところがありますが、最初でみんなで決めたルールを途中で変えたり、
品質を無視し早く終わらせたくて自分勝手に行動しようとする人がよくいますが、
しっかりと「NO」と言いましょう。言うことを聞かせましょう。あなたは監督なので立場は上です。
例えば
・「打ちにくいから」という理由でコンクリートに水を足そうというポンプ屋
↑水セメント比が変化してしまうので強度に影響が出てくる!品質が悪くなる!
・打設に人が足りないから汚れた鉄筋を無視して進んで行く土工
↑鉄筋についたコンクリートを洗わないと次に打設するコンクリートの付着が悪くなる!必ず洗う!
・左官の仕上げが分からず適当に均していく左官屋
↑後で補修しようと思うと打設したものをハツってから補修と余分なお金が発生する!無駄!
色んな業種の方がさまざまな文句や自分がやりたいように言ってくるので「NO!」と突きつけましょう。
ただ、コンクリート打設の当日までに各工種の要望や意見をしっかり聞いておいて、
打設方法などを決めることを意識してください。
逆に自分勝手な方法だけで考えてしまうと反感を買いますので、最初は色んな方のやり方を学びましょう!
ルール④休憩のタイミングは早急に周知しよう!【打設編3】

休憩をしっかりと取る打設計画を立てましょう!
まずお昼までが第一の目標として職人さんは打設していきます。
なので、いつ休憩に入り、打設がいつ開始かを早めに周知することが大事です!
結構気にする人もいますので。。。
朝から打設を行なっている場合には11時ごろから打ち継ぎのタイミングが良いところを見極め
どこまでコンクリートを出すか調整しましょう!
経験上、45分くらいの休憩であれば打ち継ぎでの不具合が出にくいです。
休憩は全員一斉に取る必要も無いので、休憩時間前に休憩に行ける人は行くなど
臨機応変さも大切です。
【失敗談】
休憩時間を調整できずに12時過ぎに「今から45分の休憩です!」と言ったこともありますが、
その時の反感が結構あった記憶があります。
「急に言われても先にいけたやついたろう!」と言われました。
確かにそうだなと思いましたし、ああ気をつけないとなとその後はやらないようにしました。
ルール⑤コンクリートは打設が終わってからも気を使う!【養生編】

打設が終わってホッと一息といきたいところですが、
実はここからが「コンクリートを一生モノの構造物にする」ための重要なフェーズ、
養生(ようじょう)です。
コンクリートは「乾かして固める」のではなく、水とセメントの「化学反応(水和反応)」で
強固になります。その反応を邪魔する「急激な乾燥」や「凍結」から守ることが大事です!
仕上げが見えてくる部分に関してはよく計画を行いましょう!
【暑中コンクリート】は乾燥との戦い
コンクリート自体も化学反応により発熱しており、
夏場の外気温と合わさることで急激な乾燥が起こってしまいます。
例えば、お風呂あがりにドライヤーしていると顔の皮膚が引っ張られるような感覚になったことが
ありませんか?
あれは顔の水分が急激に蒸発しており、コンクリートにとってはひび割れの予兆になります。
なので顔を保水するように、コンクリートを保湿してあげましょう。
湿潤養生やコンクリート表面凝結遅延材を塗布したりしましょう。
【寒中コンクリート】凍結との戦い
冬の打設で最も恐ろしいのは、コンクリートの中の水分が凍る「初期凍害」です。
一度凍ってしまうと、強度はガタ落ちし、二度と元には戻りません。
水が氷になると体積が1.1倍になりますので凍った水が膨らんで再度水に戻ったときに
コンクリートに空隙が出来てしまう可能性もあります。 スポンジのように穴だらけのイメージ。
なのでコンクリートを凍らせないようにその場に応じた養生方法を決定していきましょう。
・給熱養生(ジェットヒーター)
外気温が氷点下になる場合は、ジェットヒーターなどで空間ごと暖めます。
注意: 局部的に熱が当たりすぎると乾燥ひび割れの原因になるので、風向きに注意。
注意: 練りたてのコンクリートに排気ガス(二酸化炭素)が当たると表面が中性化(劣化)するため、換気もセットで行います。
・養生期間の遵守
標準的な普通ポルトランドセメントなら、最低5日間(日平均気温が15℃以上の場合)は
湿潤状態を保つのが基本。早すぎる型枠脱型は、せっかくの養生を台無しにします。
・初期荷重の禁止(スラブ)
打設後、強度が十分に出るまでは、その上に重量物を置いたり、
強い衝撃(足場材をドサッと置くなど)を与えてはいけません。
スラブは最低1週間は誰も乗らせないようにしましょう。
墨出しが先行で行う場合でも打設の次の日は乗らないようにするのが良いです。
【トラブル対応】もし「予期せぬ事態」が起きたら

計画をしていても現場では予期せぬことが起こってしまいます。
一例として事例と解決策を記載してます。
・ポンプ車の配管が詰まってしまう。
先送りモルタルの潤滑不足、生コンの乾燥が原因で起こってしまいます。
【解決策】すぐにポンプ車を逆転させ、圧力を逃がします。詰まっている部分の探索を行い、
配管を一部解体して搔き出す作業を行うことが必要になる場合もあります。
・ゲリラ豪雨に打たれてしまう。
予報では「晴れ」だったのに、スラブ打設中に真っ黒な雲が……。
仕上がったばかりの表面が雨で叩かれ、セメント成分が流れ出す「洗い出し」状態になる危機です。
【解決策】打ち込みを一時ストップし、打設済みの箇所を即座に「ブルーシート」で覆います。
雨が止んだ後、浮き出た水(レイタンス)を丁寧に処理し、改めてコテで仕上げ直します。
正直、これは後日補修することは確実なので諦めましょう!
・型枠がはらんだり、パンクしてしまう。
「ミシッ…」という不気味な音と共に、型枠が外側に膨らみ始める現象です。
最悪の場合、型枠が爆発するように壊れ、生コンが流れ出します(パンク)。
セパレーター(締付け金具)の緩み、または打ち込みスピードが速すぎることによる圧力集中。
【解決策】打設が他の箇所が打てるのであれば、ルートを変更し大工さんに直してもらいましょう。
打設の最後の部分だったり、ルート変更が難しい場合は次回に回すか一時中断を行い、
修復の時間をとりましょう。慌てて復旧しても同じ現象が起きてしまう可能性があるので原因追及も含め
落ち着いて状況を整理しましょう!
【まとめ】
コンクリート打設は、何度経験しても緊張するものです。
私も若い頃は、早く終わらせようと焦って型枠をパンクさせたり、
休憩の段取りミスで職人さんから大目玉を食らったりと、
やらかしたと思うことはたくさん経験をしてきました。
でも、そんな失敗があったからこそ、
今では「構造物の品質を守れるのは、現場での正しい判断ができる人だと」と断言できます。
職人さんは「速さ」を求めますが、監督の仕事は「正しさ」を貫くこと。
これをいい塩梅で行うためには話し合いや経験が活きてきます。
コンクリート打設は大変な現場の行事ですが、
打設が終わった後のあの独特の静寂と、綺麗に仕上がったコンクリートを見た時の達成感は、
この仕事の醍醐味一つです。
この記事が、あなたの現場を支える一助になれば嬉しいです。
次は、誰に何を言われても胸を張れる「最高のコンクリート」を打ちましょう!






